少しずつ溶けゆく氷の心…倉敷 舞子の紹介【キャラクター個別記事】

キャラクター個別記事

こんにちは、管理人の夢助むすけです!

今回紹介するキャラクターは倉敷くらしき 舞子まいこです。毅然とした印象を受けるビジュアルの彼女はどんなキャラクターなのか、紹介していきます!

倉敷舞子の概要

©Akatsuki Inc.

有原らの一つ上の上級生。基本的にオープンな交友関係が多い女子野球部において、他者と距離を置きがちな数少ない人物です。

担当声優の佐伯伊織さんについて知りたい方はこちらへどうぞ(Wikipediaに飛びます)。
ちなみに佐伯さんは二代目であり、2018年に芸能活動を引退された遠藤ゆりかさんから役を引き継ぎました(遠藤さんのWikipediaはこちら)。

倉敷舞子はどんなキャラ?

クールというより無愛想な性格で、人を寄せ付けない雰囲気を纏う孤高の人物。他人と馴れ合うことを避けており、部員とも常に一線を引いたやりとりが目立ちます。

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その原因は複雑な家庭環境。女性関係にルーズな父親とそんな父親を責められない母親を嫌悪しており、家にも学校にも居場所がないという思いを抱き続けてやや荒んだ生活を送っていました。長い間独りぼっちだった彼女は次第に他人(特に大人)を信用しなくなり、距離を置くようになったのです。やけに生々しいというかリアル
小学生時代の彼女を知っている野崎曰く、かつては有原のように周囲の人間を牽引するタイプだったそうですが…。

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そんな倉敷ですが、ひょんなことから女子野球部に入部して以降は、様々な出来事を通じて次第に周囲とも打ち解けてきた様子。相変わらずどこか一線は引いているものの、後輩(と一部の同級生)の世話を焼くなど野崎が語ったかつての性格らしい一面も見せるようになりました。
おそらくストーリー中でもっとも性格が変化していった人物であり、彼女の変化やそのきっかけを描いたエピソードも他キャラクターと比べて多め。ある意味ではハチナイの影の主役ともいえるキャラクターでしょう。

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選手としてのポジションは右翼手ですが、ストーリー中では投手としての描写がほとんど。他の投手陣にはあまり見られないコントロールの良さと、良くも悪くも動揺せず負けず嫌いという投手向けの強いメンタルが特徴です。
運動経験こそあれど入部時は野球素人でしたが、作中一年目の夏大会からリリーフを任されていることを見ても投手としての資質はかなりのもの。まだ周囲に心を開いていなかった入部当初から練習には真面目に取り組んでいたこともあり、武器であるコントロールもその賜物といえるでしょう。

投手の描写がメインのキャラクターとしては唯一の三年生でもある彼女。選手としても人間的にも成長した彼女が最後の大会でどんな姿を見せてくれるのか、期待が高まりますね。

倉敷舞子の入部経緯

該当エピソードは1年生編メインチャプター「野球部と教頭の対立」。

教頭に正式な部活動として認めてもらうため、部員集めに奔走する女子野球部。そんななかで倉敷は三者面談に苛立ちをぶつけ、相も変わらず孤独で居場所がないことを自嘲する日々を過ごしていました。

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そんなある日、倉敷は街で見知らぬ男達に絡まれている野崎を見かけます。彼女が小学生時代のドッジボールクラブの後輩であることに気付いた倉敷は、機転を利かせて彼女を救出。その場から離れて落ち着いたところで、野崎も倉敷がかつての先輩であることに気付きました。
そこに待ち合わせをしていた本庄が現れ、野崎を助けたお礼も兼ねて一緒にカフェに行くことに。

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しかし倉敷は終始無愛想な態度を崩さないまま、最終的に代金を残して先に帰ってしまいました。そんな彼女の変化に困惑する野崎を見て、本庄倉敷のことをもっと知り、話をしてみたいと思うようになります。

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そしてある日、ひとけがない屋上に倉敷を呼び出した本庄。担任から事情を聞いた彼女は、倉敷に野球部に入らないかと提案します。
部員が欲しい女子野球部と、補導されることなく時間を潰したい倉敷。倉敷が野球部に入ってくれれば、どちらにとっても得だろうと本庄は考えたのです。そんな彼女をしたたかだと評しつつも、自分に損があるわけでもないとして倉敷はそれを承諾し入部。
しかしその際「(部員達と)馴れ合うつもりはない」と明言しており、入部時の自己紹介なども簡潔に済ませてしまいました。

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しかし長らく孤独だった彼女にとって、「集まって何かをする」のは懐かしさを覚えるほどに久しぶりのことでした。
期せずしてそんな環境に身を置くことになった倉敷。今はただの時間潰しでしかない野球が、いつか昔のように楽しいと思えるものになるのだろうか…そんな思いを胸に抱いたところで、エピソードは終わりを迎えます。

他のキャラクターに比べると比較的淡々と話が進むものの、どこか今後の彼女の波乱に満ちた展開を予感させるような、そんなエピソードといえるでしょう。

倉敷舞子と関係の深い人物

「最初は心を閉ざしていた」というキャラクター性から、他のキャラクターとの関わりが非常に深い彼女。そのなかでも特に目立つ相手を紹介します。

仙波 綾子
倉敷は投手としての描写が多いことは前述しましたが、そんな彼女のほぼ専属捕手としてバッテリーを組んでいるのが仙波です。
初期の頃は倉敷も心を開いておらず、また家庭環境が違いすぎる(一人っ子かつ冷え切っている倉敷に対し、仙波は大家族の長女)こともありコミュニケーションに苦戦することもありましたが、様々な出来事を経た現在ではお互いのことを深く理解し信頼しあう、よきバッテリーへと成長しました。

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練習や試合はもちろん、倉敷の荒れた家庭環境に関するエピソードでも存在感を示すなど、先輩と後輩という間柄ながら公私ともに相棒といって差し支えない関係。彼女の変化に大きく寄与した人物の一人であり、今後もさらなる描写が期待されます。

本庄 千景
入部の直接のきっかけになった人物。入部後も何かと気にかけてくる存在としてよく絡んできます。
その理由としては倉敷の家庭環境を知っているということもあるでしょうが、それ以上に彼女自身が一人暮らしゆえの孤独を感じていることも少なからず関係している様子。理由や環境こそ違えど、自身と同じように寂しさを抱えているところにシンパシーを感じたのかもしれませんね。

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現在ではそんな感情に自分なりの折り合いをつけ、頼れる先輩としての地位を確立した二人。選手として、そして後輩を引っ張る上級生としての活躍に期待したいところです。

野崎 夕姫
小学生時代のドッジボールクラブの後輩。本庄と同じく入部のきっかけとなった人物でもあり、元々顔見知りということもあって入部間もない頃から比較的絡みはありました(といっても態度が特別柔らかいわけではありませんが…)。
最初は繊細で気弱なところがある彼女にさりげなく声をかけるなど、何かと気にかける様子が見られていた倉敷。しかし最初の夏大会が終わり野崎が投手に指名されてからは、同ポジションの先輩としてライバル心を垣間見せたり、その延長で厳しい言葉をかけたりする場面も見受けられるようになりました。

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ともにエースを目指す先輩後輩という熱い関係がどこまで発展していくのか、楽しみですね。

これを読もう!倉敷舞子おすすめエピソード

彼女の変化・成長を主題としたエピソードは数多く、時系列順に追うことでその内面が変化していく過程を見ることができます。そのなかでも特にポイントとなったエピソードを紹介しましょう。

・流した涙のワケ(1年生編サイドチャプター・9月上旬)
とある練習試合でのエピソードです。
投手戦となった試合で無失点の好投を見せるものの、交代を勧められても突っぱねるなどどこか切迫した様子も見せていた倉敷。それを心配した有原らに声をかけられますが、気にもしていない様子で淡々とアウトを重ねていきます。
しかしその一方で、彼女は人間不信に陥っていた心境から「投手として役に立たなければいけない、そうしないと部にいられない」という思いを抱えていました。それを実現すべく好投を続けていた倉敷でしたが、最終回を目前にして降り出した雨をきっかけに暗雲が立ちこめ…。

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最終的に自身の暴投と判断ミスにより、痛恨のサヨナラ負けを喫してしまったのです。

試合終了後、お互いに反省点を口にする部員達。そんな彼女らに倉敷は「自分のせいで負けた、それは自分が一番わかってる」と言い放ち、一人で立ち去ってしまいました。その孤独な心に影を落としたまま…。

この後のエピソードでもしばしば言及される、倉敷の最初のターニングポイントともいえるエピソードです。

・ほどける心 涙晴れる日(1年生編メインチャプター・9月中旬)
流した涙のワケ」から続く、練習試合でのエピソードです。
強豪校との練習試合を前にスタメンについて話し合う有原達。本気で勝ちに行こうと考えている彼女達を見て、倉敷は先日足を引っ張った自分はお呼びでないと考えますが…バッテリーを組む仙波の進言もあり、先日のリベンジとして同じメンバーで試合に臨むことになりました。
一度失敗した自分にまた任せる理由がわからない…と困惑しながらも、このチャンスをものにしてリベンジを果たそう、果たさなければならないと意気込む倉敷。前回に引き続いての好投のほか、攻撃でもスクイズで生還し最初の得点を挙げるなどの活躍を見せます。
しかし中盤で同点に追いつかれ、最終回では一打サヨナラのピンチを招いてしまいます。前回と同じような状況にしてしまった自分を不甲斐なく思い、チームメイトも愛想を尽かしてしまっただろうと諦めかける倉敷でしたが…。

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誰一人として諦めることなくマウンド上の自分に声をかける姿を見て、再び困惑する倉敷。その様子を、レフトの本庄愁いを帯びた表情で見つめていました。

そして試合は、相手チームのスクイズ成功によりまたしてもサヨナラ負けという結果で終わります。
前回と同じような結果に終わったにもかかわらず、それを責めることなくフォローする仙波。彼女がそんな心遣いをするのが理解できない倉敷は、帰り道でもそのことについて考えますが…そこに本庄が現れ、悩む倉敷に言葉をかけます。

今日の倉敷は、スクイズや守備の連携などでメンバーを信じたプレーをしていたこと。それらのプレーで、自分達はチームとして成長できていたと示せたこと。そうして先に進めたのならば、負けてしまったとしても意味はあるということを語る本庄
そんな彼女に、倉敷は勝てなければ意味がない、成長よりも投手として相手を抑えることができなかった責任の方を感じていると返しますが…。

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それに対して本庄は、厳しくも優しい口調で強く諭したのです。
負けたのは自分のせいだと言い張るのは、ともに戦うチームメイトに対する侮辱と同じ。責任を負わせるためではなく、倉敷と仙波のバッテリーを信じると決めたからこそ試合を任せた。にもかかわらず、倉敷は最後のピンチでこちらに戸惑いの目を向け、みんなを信じてくれなかった…それが不満だった、と。
そして最後に、自分は倉敷と一緒に上手くなりたい、チームメイトとして成長していきたいと付け足し、倉敷の正直な気持ちを尋ねたのでした。それに対する倉敷の答えは…。

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…その翌日。早朝に部室にやってきた倉敷は、先に来ていた有原仙波に自身の展望とそれに基づいた練習メニューの希望を語ります。同時に今まで気を遣わせてしまったことに対する謝罪の言葉も述べ、結果としてチーム全体、そして捕手の仙波との結束も強まることになったのでした。

チームに籍を置きながらも、心は孤独なままだった倉敷が大きく変わるきっかけとなったエピソードであり、彼女を語るうえでは外せないものの一つといえるでしょう。今まで気丈に振る舞っていた彼女が初めて他人に弱さを見せたということもあり、個人的にもとても印象に残るエピソードです。

・覚悟のカタチ(1年生編メインチャプター・1月中旬)
自身と同じく投手となった野崎との関係が描かれたエピソードです。
課題となっていた制球力を意識するあまり、肝心の球威が落ちてしまっている野崎。周囲からも「どういう投手になりたいか」を考えてみてほしいと言われ、同じ投手で自身と違って制球力もある倉敷に相談することにしました。
最初は制球力をつける方法などを尋ねていた野崎でしたが、たまたま中学時代の友人と再会したため少しだけ言葉を交わします。その会話を聞いて、倉敷はその奥に秘めている「みんなの期待に応えたい」という姿勢を見抜き、難色を示しました。最終的に倉敷は野崎は自分にはなれないし、なるべきでもない」と言い捨てて去っていったのです。

その翌日、練習に身が入っていない野崎を見て苛立つ倉敷。昨日とは逆に、自身の方から野崎に話があるので残るように伝えます。
両者とバッテリーを組む仙波鈴木の仲介もない二人きりの対話で、倉敷が野崎に尋ねたこと。それは友達の「投手には自分から立候補したのか」という問い、そして鈴木の「どんな投手になりたいか」という問いになぜ答えられなかったのか、ということでした。
それは自分の意志で選んだ道じゃないからだろうと言う倉敷の言葉を野崎は否定し、投手としてみんなの期待に応えたいからだと反論します。しかし倉敷はその程度の覚悟でポジション争いをすることに対して苛立ちを覚えているということを隠しもせず、言葉ではなく行動で自身の覚悟を野崎に示したのでした。

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個人的にこのシーンは、作中でも屈指の名場面に数えられると思っています。倉敷の覚悟を目の当たりにした野崎の心境の変化なども含め、ぜひゲーム本編で楽しんでもらいたいですね。

・彼女の居場所(1年生編メインチャプター・2月中旬)
タイトルからわかる通り、倉敷を取り巻く環境の問題とそれに対する答えが提示される一大エピソードです。
春大会を目前に控えた練習試合で、仙波とバッテリーを組み見事に結果を残した倉敷。その試合の後、一大決心をして予約をしておいたディナーに両親を招待しました。バラバラになってしまった家族でも、同じ食卓を囲めばきっと何かが変わるはず…そんな思いを胸に。

一方その話を事前に聞かされていた仙波は、結果を気にしながらも自宅で家族と一緒に鍋を囲んでいました。しかし野球部のグループチャットである情報を目にすると、慌てて外へと駆け出します。
倉敷の両親から顧問の掛橋先生に連絡があり、会食の途中で倉敷が店を出てしまってそのまま家に帰ってこない。野球部総出で倉敷が行きそうなところを探し回ったものの、どこにも姿は見当たらない。そんな情報が積み重なっていくチャットを見て、仙波は今までの倉敷とのやりとりを思い出しながら彼女の姿を探します。倉敷の思い、そして倉敷の言葉を回想しながら仙波が辿り着いた先は…。

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かつて雨の日に敗北を喫した試合が行われた野球場でした。そして思惑通り、倉敷はそこにいたのです。

食事会が結局上手くいかなかったことや、以前ここで行われた試合で負けた時に無力感や喪失感を感じたこと。倉敷のそんな話を聞いた仙波は、自分もみんなもそんな倉敷と一緒に野球がしたいと思っている、だから倉敷の居場所は野球部だと伝え、倉敷をキャッチボールに誘いました。

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ボールとともにお互いの本音を投げかけ合い、ぶつけ合う二人。そのやりとりに心動かされた倉敷がとった行動とは…。

これまでに倉敷が築き上げてきたものと、そんな彼女を支えてきた仙波の絆。その関係をもって爆発させたお互いの本音と、そこから始まる未来を予感させる終わり方…これまでのエピソードの積み重ねがあったからこその結末に胸が熱くなる、本作屈指の名エピソードといえるでしょう。

個人的考察とまとめ・仙波との関係

ここまで倉敷舞子というキャラクターについて紹介・解説してきましたが、ここからはそれを踏まえて管理人の個人的な考察を書いていきたいと思います。
今回のテーマは「バッテリーを組む仙波との関係について」。

上記の項目で紹介したエピソードのほとんどに登場し、倉敷の相棒としての地位を確立している仙波。しかし自分としては、本来倉敷と仙波はお互いにここまで深く関わるような人物ではなかったように思うのです。
性格が正反対ということもありますが、一番の要因はその人格形成に大きな影響を与えたであろう家族構成。実際に作中初期で仙波は「年下のきょうだいとばかり関わってきたから先輩との接し方がわからない」といった発言をしていますし、「彼女の居場所」で本音をぶつけ合うシーンでもお互いに「自分と相手の家は違う」という旨の台詞を口にしました。
自分との相違点が多い相手だからこそ関心を持つということもあるでしょうが、この二人の場合だと倉敷は他人に関心がなく、仙波は先輩とどう接するべきかわからないと言っていることから、両者ともに自ら距離を縮めようとするとは考えにくいのです。

そんな二人が相棒と呼べるような関係にまで発展したのは、ひとえに野球と出会ったからこそ。ともに選手としてプレーしたからこそ、お互いの気持ちや事情、本音を知り、信頼関係を築くことができたのです。
しかしながら二人の場合、前述の理由もありただ野球部に在籍しているというだけでは関わりは少なかったと思われます。二人にとって大きかったのは、やはり投手と捕手としてバッテリーを組んだこと。本来交わらなかったであろう二人だからこそ、バッテリーを組むことでお互いを理解し、意思疎通を図らなければならなくなったことが関係構築に強く作用したのだと考えます。

熱夏は止まず」というエピソードで仙波が倉敷を「かっこいいですよね」と評し、それをきっかけに打ち解けていくシーンがあります。不意にそういう言葉をかけることができたのも、慣れないながらにバッテリーとして関わっていたからだと感じました。
また上記で紹介した「彼女の居場所」、そのキャッチボールをするシーンのラストで仙波が口にした言葉。倉敷の気持ちを揺さぶったであろうこの台詞も、バッテリーという関係でなければ出ないものでした。この二人にとってバッテリーという関係は単なる構成要素ではなく、それがなくては関係が成り立つことすらなかったほどに重要なものなのです。

ともに野球を始めることと、投手と捕手というポジションを担うこと。そのいずれか一つでも欠けてしまえばまともに話すことすらなかったであろう二人が、それを満たしたからこそ一心同体のバッテリーとなることができた。そういう意味で、この二人は「野球型青春体験ゲーム」と銘打つハチナイを象徴するコンビのように思います。
野球を通じて得た相棒である仙波とともに活躍する彼女の姿を、ぜひゲーム本編でも楽しんでほしいですね。

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